「いよいよ」Windows7を導入
「いよいよ」というべきか「とうとう」というべきか、WindowsXPダウングレード
モデルの出荷が2010年10月22日をもって終了となります。
昨年の1月で通常パッケージ版のXPは販売を終了していたのですが、その後もダウン
グレードモデルという形態は継続されていました。
その為、XPに不満の無い企業でパソコンの入れ替えをするときは、あえてVistaや7を
導入せず、このダウングレードモデルでXPを選択することが多かったのです。
(弊社のお客様でも9割以上は、XPで出荷していました。)
したがって、出荷終了ニュースはかなり衝撃的でした。マイナーチェンジを繰り返し
ながらも2002年の発売から9年間安定した性能を提供してくれましたので、この措置
はとても残念に思えます。ただ、これらは今までマイクロソフト社から告知され、
ユーザ側の希望で何度も期限を延長してきたことなので「今回こそはしょうがない」
ことなのでしょうね。
以下、これから皆様に必要となる選択・作業について記載してみました。
今までWindows7については本ニュースでも何度か取り上げていますので、合わせて
お読みいただければ幸いです。
・2010/ 6号 マルチメディア活用
・2010/ 3号 64ビットOSについて
・2009/10号 ハードスペック、各バージョン
・2009/ 6号 価格、互換性対策
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━………‥‥
┃1┃WindowsXPモデルはいつまで購入可能か?
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━………‥‥
10月22日が「出荷終了」となりますが、「受注終了」は各メーカーによって期日が
異なります。まだメーカーによっては期日を未発表のところもありますので、どうし
てもWindowsXPが欲しい方は、すぐに購入手続きを行ってください。
注意が必要なのは、今回の措置は「在庫のある間は出荷」するということではなく、
「10月22日が出荷終了」というメーカー協定になっています。
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━………‥‥
┃2┃現在使用しているWindowsXPはWindows7に変更しなくてはならないか?
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━………‥‥
今回はWindowsXPのサポート終了ではないため、必ずしもその必要はありません。
(サポートは2014年4月8日で終了)
「まだ様子見」ということでも大丈夫です。
ただ、今後はWindows7でしか動かないハード・ソフトが出てくる可能性はあります。
Windows7に変更しなくてはならなくなった場合、基本的にWindowsXPをWindows7に
アップデート(上書きインストール)は出来ません。
すべてのデータをバックアップしてから、新規インストールとなります。
新規インストールをすると、今までの内容は全て初期化されます。
次項の内容を確認の上、作業を行って下さい。
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━………‥‥
┃3┃Windows7を購入するときの考慮事項
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━………‥‥
WindowsVistaとWindows7はWindowsXPから大きく構造を変更しています。その為に
「互換性」が一部損なわれており、今まで動いていたものが動かなくなるケースが
発生しています。今まで耳慣れない「64ビット版」などというものもラインナップ
されているため、購入時に悩む方も多いようです。
1)現在使用しているプリンタ、スキャナなどのハードは使用可能か?
各メーカーのホームページに対応状況が掲載されています。無償でドライバ
ソフトが提供される場合が多いです。(古い機器は特に注意が必要)
もっとも新しいパソコンを購入した場合、今までと同じインターフェースが
備わっていないケースが多いので、Windows7以外に「同じコネクタ」がある
かを確認したほうが良いようです。(最近のパソコンにはプリンタポートや
シリアルポートはありません。)
2)現在使用しているウィルススキャンなどのソフトが使用可能か?
こちらも、各メーカーのホームページでご確認ください。無償でアップデー
トできるものもあります。オーダーメードソフトは開発元にお尋ね下さい。
この確認作業が一番難しいかもしれません。
3)どのバージョンを買えばよいのか?
自宅ならHome Premium、会社ならProfessionalという選択が一般的です。
但し後術するWindowsXPモードを使用する場合は、ProfessionalかUltimate
を選択します。(最上位版はUltimate)
またそれぞれに32ビットバージョンと64ビットバージョンがあります。
互換性を重視するなら、32ビット版がお勧めです。使用できるメモリの上限
が4GBですが、通常は十分と思われます。古い機材などの互換性を気にせず
CADなどの高性能処理を行う場合は64ビットを選択して下さい。
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━………‥‥
┃4┃現在使用していたソフトが動かなかった場合
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━………‥‥
マイクロソフト社によると、Windows7は通常WindowsXPのアプリケーションを問題
なく動かすように設計しています。但し例外的に動かないソフトがあった場合に対応
する為、Windows7の中に「WindowsXPモード」というものを設定することが出来ます。
「WindowsXPモード」は弊社のニュースでも2回程取り上げています。
(2009年 6月号、2009年10月号)
ここでは「WindowsXPモード」を使用するにあたって最低限のポイントを列記します。
1)パソコンが対応していること
仮想化技術に対応しているBIOSを持ち、その設定が有効になっている
2)Windows7が対応バージョンであること
ProfessionalかUltimate。32ビット、64ビット版ともに可
3) 仮想化ソフトをセットアップしてあること
WindowsXP ModeとWindows Virtual PCをマイクロソフト社からダウンロード
http://www.microsoft.com/japan/windows/virtual-pc/
4)該当アプリをXPモードで動作させること
WindowsXPモードで動くようアプリをセットアップ
かなりマニアックな内容になりますので、一般の方にはちょっと難しいかもしれま
せんね。必要な事態が発生した場合は弊社の担当までご一報下さい。
WindowsXPモードはあくまでも「最後の手段」ということになります。
速度も低下しますので、CADやグラフィック処理などにはあまり向かないようです。
以上、おおまかな内容ですがWindows7導入にあたっての注意事項を簡単にまとめて
みました。Windows98からWindows2000やWindowsXPに移行したときも同じような状況
があったのを思い出しました。それももう10年前だったのですね。
しかし今後はWindows7のパソコンしか販売されません。そろそろパソコンの入れ替
を検討されていらっしゃる方は、この機会に新しい世界に飛び込んでみてはいかがで
しょうか?
(井関)