いったいクラウドとは何だろう?

8月 24
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皆さんこんにちは。“クラウド”というキーワードを目にするようになってから、

はや数年経ちましたが、今なお、雑誌やWeb上の記事でよく目にします。

“クラウド”というキーワードは定義があいまいで、サービスによって異なる点が多

く、「“クラウド”という言葉そのものがクラウドみたいだ」なんてことも言われて

います。

そこで今回は“クラウド”について整理してみました。

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┃1┃そもそもクラウドとは?

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“クラウド”という言葉は定義が特にないと書きましたが、各サービスで共通して

いることがあります。それはインターネットを介してサーバーやパソコンにアクセス

し、その裏にある仕組みを意識することなくサービスとして利用するという点です。

このような仕組みを図で表すときにネットワーク部分を雲のような絵で表すことが多

く、そこからクラウドと呼ばれるようになったとも言われています。

これらをまとめると

・インターネット(ネットワーク)を介している

・接続先のハードウェアや仕組みがはっきりとは見えない

・購入するのではなく、サービスとして利用する

という利用形態が“クラウド”と呼ばれているものになります。

実はこのような仕組みやサービスは昔からあったのですが、なかなか普及しません

でした。しかし最近のネットワークの高速化やサーバーの仮想化技術などの進歩によ

り、より利用者が利用しやすい環境になってきたので“クラウド”という言葉と共に

注目されるようになりました。

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┃2┃少し細かく分類すると

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前項で紹介させていただいたように、一言で“クラウド”と言っても様々なサービ

スがありますので少し細かく分類してみたいと思います。

・SaaS(サース)

ソフトウェア・アズ・ア・サービスの略で、アプリケーションを“クラウド”で

提供する形態になります。具体的な例としてはGmailをはじめとするGoogle Apps

等がこれに該当し、皆様が利用する“クラウド”はこのSaaSの形態が一番多いか

もしれません。1アカウントあたりで利用料を支払う形態が一般的で、必要数に

応じて柔軟に対応でき、利用料が比較的安価であるのが特徴です。

ただし、利用するアプリケーションはサービスを受けている方と共有となる為、

自社の特別な運用などを盛り込むことは原則できません。自社の業務形態に合わ

せてアプリケーションを改造するのではなく、すでにあるアプリケーションに

自社の業務形態を如何に合わせられるかが導入の肝になります。

・PaaS(パース)

プラットフォーム・アズ・ア・サービスの略で、先のSaaSがアプリケーションの

提供だったのに対し、ミドルウェアやアプリケーションの開発環境、ユーザーの

独自システムを稼働させることができるプラットフォーム自体を“クラウド”で

提供する形態です。皆様が直接この形態を利用することは少ないと思います。

・IaaS(イアース)

インフラストラクチャー・アズ・ア・サービスの略で、仮想サーバー等のインフ

ラを“クラウド”で提供する形態です。利用者は物理サーバーを購入するのでは

なく、必要なスペックに合わせて仮想サーバーを提供してもらい、そこに利用し

たいOSやデーターベース、アプリケーションを構築していくのですが、実際には

OSやアプリケーションが準備されているサービスも多くあります。

・XaaS

~~~~~・アズ・ア・サービスとして今後も色々と出てくると思います。

デスクトップ環境を“クラウド”上に構築し、職場や自宅、又はモバイル端末な

どからいつでも利用できるDaaS(ダース)と呼ばれるデスクトップ・アズ・ア・

サービスなんてのも最近ではあるようです。

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┃3┃結局、目新しいものではないような。。。

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前項で色々なサービス形態をご紹介いたしましたが、“クラウド”と呼ばれている

サービスは特に革新的なものということではありません。皆様の会社のホームページ

のデータを置いてあるWebサーバーやメールサーバーも、自社でサーバーを構築せず

に月額利用料を支払ってサービスとして利用している広い意味では“クラウド”なの

かもしれません。

先にも書きましたが、ネットワークの高速化とサーバーの仮想技術等の進歩によっ

てより多くの人で同じ仕組みをシェアできるようになったので安価にサービスを受け

られるようになったということだと思います。

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┃4┃当然良い点、悪い点が存在します

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“クラウド”のメリットは必要な時に必要な分だけを迅速に調達でき、安価なこと

です。繰り返しになりますが、これは同じ仕組みを多くの方とシェアするので可能に

なっているわけですから、自社仕様のシステムを“クラウド”上に安価に構築すると

いうことにはなりません。ある程度、社内の業務フローやルールを利用するサービス

に合わせる必要があります。また最大のデメリットはインターネットを介してサービ

スを受けるということになるので、ネットの回線障害や社内の通信機器の故障などが

起きた場合に業務に支障が生じるということです。

コスト削減というメリットと同時にこのリスクに対応するためにどの業務を“クラ

ウド”で調達して、どの部分を社内で構築するのか、またネットワークの管理なども

しっかりと行う必要があります。

最近では、通信障害に対応するためにサーバーを社内に置く“社内クラウド”なん

て呼び方をするサービスも聞きます。ここまで来ると「何が“クラウド”なのか、

なんでもかんでも“クラウド”とつければいいもんじゃないでしょう」と自分の業界

のことながら思ってしまいます。

(TETSUYA)