Windows7から本格化してきた64ビットOSとは

3月 14
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Windows7発売から5か月が経過し家電量販店やインターネットでのPC販売でも基本

OSはWindows vistaに変わりWindows7が主流となってきました。

以前のニュースでもお伝えしましたが、Windows7には「Starter」、「Home Bas

ic」「Home Premium」、「Professional」、「Enterprise」、「Ultimate」の6つ

のエディションからとなります。

それぞれのエディションで使用できる内容が異なりますのでご購入される際は、ご

使用の用途に合わせてお選び下さい。

また最近はOSのエディションの他にWindows7 32ビット版「Home Premium」や

Windows7 64ビット版「Home Premium」など同じエディションなのに2つのパターン

が選択出来たり64ビットOSで発売されているのを多く見かけるようになりました。

今日はこの32ビットOSと64ビットOSについてご説明します。

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┃0┃64ビットOSの歴史

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64ビットOSはWindows7から始まったわけではなく実はWindows xpからありました。

Windows98やWindows2000などのOSはすべて32ビットOSとなります。

Windows xp、Windows vista、Windows7が32ビットの他に64ビットOSの販売を行っ

ているOSです。

Windows7以前からも64ビットOSはありましたが、多くの国内メーカーが32ビットOS

を販売したことや各種ソフトウェアも32ビット用のソフトが多かったこと、また

メモリなどのハードウェア価格が今よりも高価であったことなどを理由に業務用サ

ーバなどを除き普及するまでには至りませんでした。

しかしマイクロソフトや国内メーカーが徐々に64ビットOSにシフトしてきたことや

ハードウェア価格が下がってきていることなどの理由により64ビットOSが再び今話

題となっています。

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┃1┃インストール条件

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64ビットOSに以降する条件ですが簡単にはハードウェアが対応しているかが

問題となります。

◆CPUが64ビット版に対応していることが条件の一つです対応しているCPUは

・Core i7

・Core 2 (Solo, Duo, Quad)

・Pentium Dual-Core

・Pentium D

・Celeron Dual-Core

・Phenom

・Athlon 64

・Turion 64

その他のCPUでは一部対応していないものもありますが最近のPCであれば

この点はクリアされています。

◆64ビットOS

現在お使いのパソコンのOSを64ビット版にする場合は新たに購入しなければ

いけません。

(後程ご説明する「セレクタブル方式」のPCや購入した時に32ビット、64ビット

それぞれのリカバリがあるPC、最初から64ビットがインストールされているPCなど

は除きます)

インストールを行う際は注意しなければ行けないことがあります。

(詳細は「32ビット版からのアップグレードに関して」参照)

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┃1┃64ビットOSのメリット

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64ビットOSにすることによるメリットはやはり4GB以上のメモリを搭載し認識する

所が一番にあげられます。

皆さんもパソコンをお使いで処理が重くなった場合メモリを追加して快適に動作

された経験などあるのではないでしょうか。

現在の32ビットOSでは基本的にメモリは4GB以上は認識しない仕様になっています。

またグラフィックメモリ(映像出力に使用するメモリ)として使用する部分も

ありますので実際は3GB程度しか使用できません。

つまりそれ以上メモリを搭載してもOS側で認識が出来ず無効となってしまいます。

しかし64ビットOSではエディションにより異なりますが最高で100GB以上のメモリ

のサポートが行われています。

(※実際はCPUやその他のハードウェアの対応限界がありますので理論上の数値と

なります)

※オフィシャルサイト(Windows vista64ビットの場合)

http://www.microsoft.com/japan/windows/products/windowsvista/editions/64b

it.mspx

※その他関連記事

http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/win2ktips/1140maxmem/maxmem.html

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┃2┃64ビットのデメリット

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大容量のメモリを搭載してスムーズな処理が可能となる64ビットOSですが

デメリットもあります。

まずは今まで32ビットOSでご使用されていたソフトがきちんと動くかどうか

です。

64ビットOSでは原則ソフトも64ビット対応のソフトでなければいけません。

画像編集やCADなども64ビットOSに64ビットソフトで初めて効果を発揮します。

そうすると今まで使用していたソフトが動かない(使用できない)ことに

なりますが、マイクロソフトは、64ビット版のOSに

「Windows-On- Windows 64(WOW64)」という機能を組み込み、32ビットソフトが

動作するようにしています。

ただ、上記の機能を使用するため処理に若干時間がかかるとも言われています。

※古いソフトや特殊なソフトではこの機能でも正常に作動しない場合があります。

問題なのがソフトよりも周辺機器です。

プリンタや地上デジタルチューナー、外付けのドライブなどはドライバーをインス

トールして使用しています。

64ビットOSにした場合それらのドライバーはすべて64ビット版対応のドライバーに

変更しなければなりません。

Windows 7は非常に多くのデバイスドライバーがあり、接続するだけで使える周辺

機器は多いですが、しかし使っている周辺機器が古かったり特殊な製品であった

りする場合は64ビット版のWindows 7で動かない可能性があります。

もし64ビット版をお考えでしたら現在使っている周辺機器のドライバーに64ビット

版があるかどうかお調べるすることをおすすめします。

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┃3┃32ビット版からのアップグレードに関して

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64ビットOSをご使用する場合は2つの方法があります。

まずは新規で64ビットOSを購入し使用する場合と既存のOSからアップグレード権を

購入しアップグレードする場合です。

既存の32ビットOSから64ビットOSへアップグレードする場合でも

クリーンインストールと同様になり今までにインストールしたアプリケーション

や作成したファイルなどはすべて消えてしまいますのでバックアップを取り行う

必要があります。

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┃4┃今後の主流になる可能性が高い

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Windows7の発売以降、各PCメーカーなどでも64ビットOSを搭載したPCが増えてき

ていますし、マイクロソフトのサーバのひとつ「Windows server 2008 R2」では

64ビット版しか販売していりません。

これからは64ビットOSが主流になる感じはしますが、個人的な感想としましては、

今すぐ64ビットOSを購入するのは周辺機器のドライバーなども含めて少し早いかな

という印象です。

しかし使ってみたいと思うのも事実です。

そのような方には、OSが「セレクタブル方式」のPCをおすすめします。

一部メーカーでは「セレクタブル方式」を導入しています。

「セレクタブル方式」とはインストール時に32ビットOSか64ビットOSを選択できる

方式のことです。

同時に32ビットOSと64ビットOSをインストールすることは出来ません。

また、OSを切り替える場合、インストールはすべてクリーンインストール(もしく

はリカバリ扱い)となります。

しかし、64ビットOSを使用して不都合が生じた場合、クリーンインストールになり

ますが、32ビットOSをインストールして使用できる利点があります。

(※32ビットから64ビットへのインストールも可能)

もし64ビットOSだけで不安な場合は「セレクタブル方式」のPCなども良いのではな

いでしょうか。

ビジネスシーンでお使いのPCでは周辺機器のドライバーや特殊なアプリケーショ

ンソフトなどの兼ね合いから64ビットOSを購入される際はシステム担当者にご相談

されることをおすすめします。

64ビット用のソフトが多く発売されて64ビットOSの恩恵を最大限受けられる体制

になるまではもう少し時間がかかるように思われます。

とはいえ、ITの世界の進化もものすごいスピードで進んでいます。

来年の今頃には、64ビットOSが主流になりつつあるということもあるかもしれま

せん。

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追伸:32ビットOSと64ビットOSの違いについては下記オフィシャルサイトにも

掲載されております。

http://windows.microsoft.com/ja-JP/windows-vista/32-bit-and-64-bit-

Windows-frequently-asked-questions

(Matsushita)