Windowsの動作はメモリ設定に大きく依存

7月 01
Top > ニュース >Windowsの動作はメモリ設定に大きく依存

少々古い話ですが、サッカーのワールドカップドイツ大会はイタリアの4回目の優勝で幕を閉じました。3大会連続出場となった日本は予選リーグで2敗1分と決勝トーナメントに進出できず、世界のトップレベルとはかなりの実力差・精神力の差を思い知らされました。
“にわかサッカー評論家”の私の眼からして、決勝トーナメントに残ったチームには技術面・精神面での差が殆ど感じられず、逆にわが国は、その進化から取り残されているようにさえ思えました。
 これからの4年間にオシム体制でどこまでこの差を縮められるのだろうか?ましてや次のワールドカップ南アフリカ大会に出場できるのだろうか?
“Jリーグ”、”協会”、”代表スタッフ”が【スクラム】を組んで真剣に取り組まなければなかなか超えることの出来ない大きな壁であるような気がします。

 さて、パソコンを快適に利用するうえでもこの【スクラム】の考え方は存在します。”CPU”・”ハードディスク”・”メモリ”この3つが【スクラム】を組んで、かみあわなければどんなに最新の高速CPU搭載パソコンを購入してもその力を発揮することはできません。
 そこで今月は”Windowsの動作はメモリ設定に大きく依存”するということに着目し、メモリを効率よく使うための”テクニック”を紹介していこうと思います。自分が使っているパソコンの大幅なパフォーマンスアップとシステムの最適化に少しでも参考にしてもらえればと思います。

 Windowsにおけるデータ処理の殆どはメモリ上で行われます。ハードディスクに保存されているアプリケーションやデータをいったんメモリに保持し読み込まれたデータはCPUに送られ、そこで処理が行われることになります。つまり搭載されているメモリ容量が多ければ多いほど一度に扱えるデータ量が増え、その分システムのパフォーマンスもアップするということになります。ただし、使用しているパソコンの拡張性が乏しいなどの事情でメモリを増設できなかったり、やみくもに増設したところで必ずしもそれだけの効果が得られるとは限りません。
 まずはパソコンに搭載されているメモリ容量を確認しましょう。
  ①<マイコンピュータ>アイコンを右クリック
  ②<プロパティ>を選択
  ③<システムのプロパティ>ウィンドウの<全般>タブの下 ”### MB RAM”
この”### MB RAM”がメモリ容量となります。ただし、ここで示されている数値は実際の搭載メモリ容量よりも若干少ないことがあります。これはグラフィックシステム(画面表示)がメモリの一部をビデオメモリとして使うことがあるためです。
 次に搭載しているメモリ容量が解ったのでそれが十分なのか<タスクマネージャ>を使って実態調査を行いたいと思います。
  ①<Ctrl>+<Shift>+<Esc>キーを同時に押して<タスクマネージャ>を起動
  ②<パフォーマンス>タブを選択
  ③<コミットチャージ>セクションの<合計>の値をチェック
  ④<物理メモリ>セクションの<合計>の値をチェック
コミットチャージ合計(③)が物理メモリ合計(④)の値より大きいとハードディスク内に設けられた予備のメモリ領域(仮想メモリ)へのアクセスが多発していることになるためパソコンのパフォーマンスが低下します。よってメモリの増設を検討した方がよいでしょう。
 メモリがパソコンのパフォーマンス向上のカギであることはすでに述べましたが、メモリを有効活用するための考え方として『メモリを節約する』というアプローチが挙げられます。システムの不要な機能をオフにしてメモリに読み込まれるデータ量を減らしメインの作業=アプリケーションでより多くのメモリを使えるようにするテクニックを紹介しましょう。
  ①【余計なアプリは終了する】
 デスクトップ上にアイコンを数多く配置していると、メモリをその分消費
してしまいます。また、アプリケーションが起動している場合もメモリの
空き領域が減ってしまう為使わないものは終了するくせをつけましょう。
  ②【テーマを省エネ設定に】
デスクトップ上の何もないところを右クリックして<画面のプロパティ>
を表示し<テーマ>タブの<テーマ>を<Windowsクラシック>にする。
  ③【壁紙とアクティブデスクトップを非表示に】
 ②で開いた<画面のプロパティ>の<デスクトップ>タブで<背景>を<
なし>に設定して壁紙を非表示にする。さらに<デスクトップのカスタマ
イズ>ボタンを押して<Web>タブで<Webページ>欄の項目をすべてオフ
にする。②③共に行うと画面の表示内容(ビジュアル面)が寂しくなっち
ゃいます・・・
  ④【効果をオフに】
     ②で開いた<画面のプロパティ>の<デザイン>タブの<効果>ボタンを
クリック。表示されたダイアログですべてのチェックをオフにする。次に
<マイコンピュータ>アイコンを右クリックして<プロパティ>を選択<
詳細設定>タブの<パフォーマンス>セクションの<設定>ボタンをクリ
ックし<視覚効果>タブで<パフォーマンスを優先する>にチェックを入
れる。これにより視覚効果がすべてオフになります。
  ⑤【タスクを非表示に】
 任意のフォルダを開き<ツール>メニューの<フォルダオプション>を選
択して<全般>タブで<従来のWindowsフォルダを使う>にチェックを入
れる。これによりかなりメモリ領域は確保できるのでお勧め設定です。
  ⑥【時刻の同期をオフに】
 <コントロールパネル>の<日付、時刻>を選択して<インターネット時
刻>タブを開きます。<自動的にインターネット時刻サーバーと同期する
>のチェックをオフにします。この機能はうまく動かないケースが多いの
でオフにしても差し支えないでしょう。
  ⑦【不要なフォントを整理する】
 <コントロールパネル>の<フォント>を選択して不要と判断できたフォ
ントアイコンを別のフォルダに移動しましょう。ただし以下のフォントは
移動しないでください。
      Ⅰ)デザインが赤の『A』フォント
 Windowsのタイトルバーなどシステムが標準で利用するフォント
  Ⅱ)フォント名が『MS』ではじまるフォント
  Ⅲ)フォント名が『Marlett』
 Windows98環境に用意されており移動するとウィンドウの▼や□
         ×などのボタン表示が乱れます
     上記フォント以外で使用していないフォントを移動することでシステム起
動時にメモリに読み込まれるフォント量(情報)が変わります。
  ⑧【ウィンドウを安定化させる】(※メモリは逆に使用します)
 任意のフォルダを開き<ツール>メニューの<フォルダオプション>を選
択して<表示>タブの<詳細設定>一覧から<別のプロセスでフォルダウ
ィンドウを開く>という設定項目にチェックを入れます。これによりフォ
ルダウィンドウがそれぞれ別のメモリ領域で管理されるためシステムが安
定稼動(フリーズなどが起きにくい)しますがメモリを消費します。どう
してもメモリを節約したい場合はチェックをはずしてください。デメリッ
トとしてひとつのウィンドウに不具合が生じた場合、連鎖的にほかのウィ
ンドウも強制終了してしまう恐れがあります。ちなみに私はチェックを付
けて運用する方をお勧めします。

 以上、自分でできる簡単なメモリテクニックを紹介させていただきました。現状、お勧め搭載メモリは最低でも512MB、画像などを取り扱う場合は1GBは欲しいところです。メモリも安くなって512MB増設の場合でも 8,000円前後で購入することが可能です。今回、説明した内容の他にヒープ領域(リソース関連のエラーが発生した時に使用する領域)を増やしたり、キーボードのバッファサイズを増やすなどの複雑な設定(Windowsサービス・レジストリ の設定)を行うことでパフォーマンスを上げる方法などもあります。
自分のパソコンの処理スピードに疑問がある方や増設を検討中の方は弊社へご一報下さい。専門スタッフによるアドバイス・設定を行うことで、今お使いのパソコンをさらに快適に使えるようチューニングすることが可能かもしれません♪♪
                    (Nao)