ブロードバンドで業務改革♪
今年も残るところあと1ヶ月とちょっと。これからの寒い季節をむかえるにあたり
どうしても室内にこもりがち・・・こんな私のように寒がりで金欠病にかかっている
出不症(デブ症?)の方も多いのではないでしょうか?そのような方々の為に、家でパ
ソコンを楽しむ方法として”インターネット”についての記事を当社の配信サービス
でもいくつかご紹介してきました。
今回は01年6月号、02年3月号に続きブロードバンドについて記事をまとめてみよう
と思います。ただ、いままでの”ブロードバンドとはなんぞや”という紹介記事では
なく『法人でのブロードバンドの有効利用』、『ブロードバンド導入による業務改革
の可能性』についてまとめてみましたので今後の業務改善の参考に役立てていただけ
ればと思います。
現在、様々な通信事業者がブロードバンド回線サービスを提供しております。その
ため家庭向サービスと法人向けサービスの見分けがつきにくい一面もあり今回は法人
向けサービスとして市場シェアの高い『YahooBB』と『NTTフレッツ』の主な特徴を比
較してみました。
加入者数が300万人を超えている(9月度発表)YahooBBにおいて今まで法人名義での
申し込みはできませんでした。しかし、本年6月から法人向けの12M ADSLサービスと
して『YahooBB SOHO』が発表されました。常時接続のインターネット接続と通話料が
込みで月額3,180円の低料金は企業においては魅力的だと思います。また全国一律1分
7.5円のIP電話【※1】”BBフォン”が標準で利用でき、990円の追加料金で無線LAN
【※2】も利用可能となります。また、ホスティングサービス(ユーザーは自前のウ
ェーブサーバーを持たずに独自ドメイン【※3】のホームページやメールアカウント
を運用するサービス)として以下のプランが設定されています。
・ホスティングサービス料金表
容量100Mバイト/ 10メールアカウント・・・月額 2,980円
容量250Mバイト/ 30メールアカウント・・・月額 5,980円
容量500Mバイト/100メールアカウント・・・月額11,800円
ウィルス駆除サービス・・・・・・・・・・月額 3,000円
一方最近ではYahooBB以上に回線加入者を伸ばしているのがNTTフレッツです。NTT
フレッツはインターネット接続を担うISP(インターネット接続事業者)のサービスと
の組み合わせで提供されています。そのため一体型のYahooに比べて割高となり月額
5,000円近くが一般的でもあります。ただその分サービスのバラエティが豊富という
利点もあります。
・『OCN ADSLアクセス』
1/8/16個の固定IPアドレスを取得することができユーザーは
固定IPアドレスを利用して自前のウェーブサーバーを導入して
ホームページやネット通販を運営することが可能となります。
・フレッツグループアクセス
月額4,500円のグループアクセスを契約するだけで特別な装置を必要と
せず独自網を介した相互接続サービスを利用することが可能となります。
それにより、支店や社員の自宅から本社の社内ネットワークへ常時接続
することも可能となります。
・ホスティングサービス料金表
容量 60Mバイト/ 20メールアカウント・・・月額 4,800円
容量200Mバイト/100メールアカウント・・・月額 9,800円
容量400Mバイト/200メールアカウント・・・月額25,000円
ウィルス駆除サービス・・・・・・・・・・月額 3,800円
以上、家庭向けと違い法人向けサービスには様々な形態がありユーザー側のニーズ
や環境によってもどれが最適とは一概には言えないようです。低料金でブロードバン
ド回線とIP電話が利用できるYahooBBも魅力的であり、ウェーブサーバーを自社運
用したり、複数拠点を結んだデータ通信を実行するならばNTTフレッツも捨てがたい
ということになります。
最後に企業がブロードバンド回線を有効活用できる用途として、先ほどNTTフレッ
ツのグループアクセスの説明でも記述しましたが、本社と支店などを結んだ広域社内
ネットワークの構築について補足説明をしようと思います。
ブロードバンドと言えばホームページの閲覧やデータ送受信が早くなるというイメ
ージが強いが、企業にとっては低コストの通信回線が入手しやすくなったという点が
大きな意味を持つと思います。従来、本社と支店などを結んだ常時接続ネットワーク
を構築しようと思うと最低でも月額数万円はかかり、距離が伸びるほど割高となる専
用線を利用するしかありませんでした。だが今や、月額固定で数千円のブロードバン
ド回線を利用することによりインターネットを『専用化』することが可能となったわ
けです。
具体的な例をあげると本社と支店の双方で契約したブロードバンド回線からルータ
ーを介してインターネットに接続します。そうすると、インターネット上で相互に認
識し合いイントラネット(企業内ネットワーク)として情報を共有したり、映像と音声
を使ったテレビ会議システム【※4】が運営できるようになったりします。また、回
線スピードの問題は発生しますが支店から本社の販売管理システムに接続してデータ
入力を行ったりすることも可能となります。
さらに、ブロードバンド回線(インターネット)の最大の脆弱点といわれるセキュリ
ティ面においてもVPN(仮想プライベートネットワーク)と呼ばれるセキュリティ技術
をもちいることにより『安全な私道』を設けることが可能となりました。インターネ
ット自体、公衆網なため誰もが接続でき、特定のコンピュータ同士のデータ通信にお
いて不正な割り込みが発生するおそれもあります。そこでVPN技術を使ってデータ通
信を暗号化することによりインターネットを私有化することが可能となりました。
割高な専用線を利用してきた企業がブロードバンド回線に切り替えれば通信コスト
は一気に数分の一になることから、広域企業ネットワークではインターネットVPNが
標準化してきています。現に、多くの店舗を持つ流通業、保険業や外食産業において
インターネットVPNで社内ネットワークを構築するケースが増えてきている傾向もあ
ります。
以上簡単ではありますが企業にとってのブロードバンド回線のメリットなどをまと
めてみました。「実際にプレゼンテーションを行ってもらいたい」ですとか、「支店
間通信、遠距離間のデータ共有について相談したい」等のご要望がございましたら、
遠慮なくお申し付けください。
※1IP電話については03年4月号を参照
※2無線LANについては03年3月号を参照
※3ドメインについては01年9月号を参照
※4テレビ会議については02年11月号を参照
(NAO)